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むし歯治療

当院のむし歯治療への
考え方

当院のむし歯治療への考え方むし歯治療では、むし歯になっている部分を削り、その部分を詰め物や被せ物で補います。この時、健康な歯をできるだけ残すことが、歯を長く健康に保つためにとても大切です。
特に奥歯の小さなむし歯などは、肉眼では見つけにくく、健康な歯を削ってしまう可能性があります。当院では、歯科医師だけでなく、歯科衛生士も虫眼鏡のような拡大鏡を使って治療を行っています。これにより、肉眼の約3倍から8倍に拡大して治療を行うことができるので、健康な歯をほとんど削ることなく、むし歯の部分だけを正確に治療することができます。
一度むし歯になってしまうと、元の健康な歯に戻ることはありません。むし歯を繰り返すと、健康な歯がどんどん少なくなってしまい、最終的には歯を失ってしまう可能性も高くなってしまいます。そのため、定期的な検診を受けることや、正しい歯磨き方法を身につけることが、むし歯を予防するためにとても大切です。
当院のむし歯治療では、主に以下のような取り組みを行っています。

痛みを抑える
麻酔の取り組み

痛みを抑える麻酔の取り組み当院では、麻酔を注入する際に「電動麻酔注射器」を導入しています。麻酔液を注射する際に注入スピードが一定でないと圧力がかかり痛みが生じてしまいます。電動麻酔注射器ではコンピューター制御によって一定のスピードゆっくり注入することができるので、痛み不快感を軽減することができます。

健康な歯を削る・抜くを最小限に抑える治療

当院では、健康な歯をなるべく多く残すために歯科用CTや歯科衛生士も拡大鏡を用いた精度の高い治療を行っています。拡大鏡を用いると、肉眼の約3〜8倍に視野を拡大することができます。肉眼では確認することが難しい歯間部分のむし歯や小さなむし歯、健康な歯質とむし歯の境なども正確に把握し、精密な診断と治療を行うことが可能です。

むし歯の進行と治療法

むし歯は進行状況によってC1〜C4の4段階に分類することができます。それぞれの状態と治療法、通院回数の目安について詳しく説明いたします。

C1:エナメル質のむし歯(軽度)

C1:エナメル質のむし歯(軽度)歯の最表面にあるエナメル質が溶けて、茶や黒っぽく見える状態のむし歯です。まだ痛みなどの自覚症状はありません。
むし歯部分を削って歯科用プラスチックなどで詰め物をする治療を行います。ごく初期のむし歯であれば、フッ素塗布での歯質の強化やブラッシング指導での丁寧なセルフケアで治療することも可能です。
状態によって異なりますが、通院回数の目安は1〜2回です。

C2:象牙質のむし歯(中度)

C2::象牙質のむし歯(中度)エナメル質の下にある象牙質にまで進行したむし歯です。神経の近くまで進行すると冷たいものや甘いものがしみたり、痛みを感じたり、自覚症状が出てきます。
むし歯部分を削り、詰め物や被せ物などで治療します。
状態によって異なりますが、通院回数の目安は2〜3回です。

C3:歯の神経に達したむし歯(重度)

C3::歯の神経に達したむし歯(重度)象牙質のさらに内側にある神経の部分まで進行したむし歯です。冷たいものや甘いものがしみて痛むだけでなく、何もしていなくてもズキズキと強い痛みを感じるようになります。根管治療によってむし歯に感染している神経や血管を取り除き消毒・洗浄したあとに、被せ物を装着し歯の機能を補います。
状態によって異なりますが、通院回数の目安は4〜6回です。

C4:歯根にまで達したむし歯(最重度)

C4::歯根にまで達したむし歯(最重度)神経が壊死し、歯の大部分が溶けて歯根にまで達したむし歯です。歯の神経が壊死すると一時的に痛みがなくなることがあるが、歯根に膿が溜まると再び激しい痛みや腫れを起こし、強い口臭も出ます。
根管治療で歯を残せる場合もありますが、抜歯をせざるを得ないケースもあります。抜歯後にはインプラントや入れ歯、ブリッジなどで歯の機能を補います。
状態によって異なりますが、通院回数の目安は6〜7回です。抜歯の場合、抜歯自体は1回で済みますがインプラントや入れ歯、ブリッジなどの治療が追加で必要になります。

歯の神経を守るむし歯治療

歯髄温存治療

歯の神経のある歯髄にまでむし歯が進行してしまった場合には、抜髄によって神経を取り除くことが従来では一般的でした。しかし歯の神経には歯の健康を維持するためのさまざまな役割があります。
神経は歯に栄養や水分を供給し歯の強度を保つ役割や、痛みや温度変化などの刺激を感知するセンサーのような役割、歯髄内の免疫細胞によって細菌に抵抗する役割、第二象牙質を形成し感染から歯を守る役割などを担っています。
神経を取り除く抜髄を行いこれらの役割が失われてしまうと、歯がもろくなり破折リスクや抜歯リスクを高めてしまいます。
そのため、当院では「歯髄温存治療」を用いてできるだけ歯の神経を取らない治療を行っています。歯髄温存治療では、むし歯に感染している部分のみを歯髄内から取り除き、MTAセメントを用いて残った歯髄を覆い保護します。
歯髄温存治療によって神経を残すことで、歯の健康を長く維持しやすくなります。

適応例

歯髄まで進行したむし歯

歯の神経や血管などがある歯髄まで進行したむし歯(他院にて「抜髄」を勧められることが多いむし歯)

神経がまだ生きている歯

レントゲン写真、冷温診、電気歯髄診などを行い、神経がまだ生きていることが確認できる歯。神経が生きている歯は、冷温診や電気歯髄診を行った際に痛みや違和感などの反応があります。

むし歯を再発させないための予防が重要!

むし歯は初期のうちは痛みなどの自覚症状がほとんどないため、気付かないうちに進行してしまうことが多いです。しかし、むし歯は初期のうちに治療をすれば歯を大きく削ることなく、最小限の負担に抑えることができます。
痛みが出てから歯科医院に行くのでは、歯にかかるダメージも、治療にかかる期間や費用も多くかかってしまいます。
歯へのダメージを最小限に抑え、歯の健康寿命を長く維持するためには、むし歯にならないよう予防することと、むし歯の早期発見・早期治療が非常に重要です。
そのためには、自宅での毎日の丁寧なセルフケアと歯科医院で定期的に検診を受けることが大切です。また、一度治療をした歯もむし歯を再発させないよう歯科医院の定期検診でプロのケアによるむし歯予防と、むし歯の早期発見・早期治療を行うようにしましょう。
約3ヶ月に1回のペースで歯科医院の定期検診に通うとむし歯予防に効果的です。